恐竜・古生物 Q&A

恐竜絶滅の原因として、最も有力と考えられている仮説とは?


隕石衝突説に基づいた
恐竜絶滅の様子を単純化して
概念的に描いたもの

隕石衝突いんせきしょうとつ説が現在のところ最も有力です。なぜかというと、恐竜絶滅の時期にあたる中生代の白亜紀と新生代の第三紀の境界の地層に、他の地層には見られない次のような特徴的な物質が見られるからなのです。

  • 地表には少量しか存在しないイリジウムが多い
  • 高圧で破砕された石英の粒
  • 微小ダイアモンド
  • 普通には見られないアミノ酸などが存在する など

隕石が衝突したとするとそれらのことがうまく説明できるのです。活発な火山噴火が起こり、地球環境が変化したせいで、恐竜を含めた同時代の生物の多くが死滅したという説も一時期は人気がありましたが、上のような特徴の組み合わせは火山では説明がむずかしいようです。どちらの説も大量のちりが発生して、それが大気中に漂うことで太陽光線がさえぎられて、地球上の環境が寒冷化したことを指摘しています。太陽光線が地表に届かなくなることで最初に打撃を受けるのは、光合成をする植物です。植物が激減すると、植物を食べる動物が死に、今度はその動物を食べる動物が死に、というように食物連鎖の階段を登るように次々と生物が死んでいったと考えられています。

哺乳類ほにゅうるいに卵を全部食べられてしまったとか、恐竜という種自体が長く生きすぎて種の寿命が尽きてしまったのだという説がもっともらしく語られていた時代もありましたが、今ではあまり議論されることはありません。それどころか、恐竜は1億5千万年もの長い時間を生きてきたのですから、むしろ大いに成功し繁栄した動物と言えるでしょう。白亜紀と第三紀の境界(K-T境界)の前から恐竜は衰退すいたいしはじめていたという意見もありますが、現生の動物の堆積物たいせきぶつ中における保存状態の研究から、恐竜化石も見かけ上減少しているように見えるだけなのかもしれないという反論も出されています。

ところで、恐竜が絶滅した中生代の末には、アンモナイトやプランクトンの多くも絶滅しているため、恐竜を含めた絶滅は「大量絶滅」とよばれています。しかし、ヘビやカメなど、その大量絶滅の時代を生き延びた生き物もいます。大量絶滅の時代を生き延びたものと絶滅したもの、この違いはどこにあるのでしょう。皆さんも考えてみて下さい。

(2006/09/07更新)