三葉虫の視力はよかったの?
【三葉虫の専門家である鈴木雄太郎先生(静岡大学理学部地球科学科)に回答をいただきました。】
三葉虫は最初に視力を持った動物のひとつであり、数億年前にさまざまな工夫を行っていた、という証拠はいろいろありますが、視力が優れていたのかどうかについてはお答えすることができません。三葉虫の眼の化石として現在確認されているのは「レンズ」に相当する部分、人間の眼でいうと水晶体の部分だけだからです。視力の優劣というのは画像解析能力の優劣ということなのですが、これに関係する形質については全く情報がありません。例えば色彩を認識できたかどうかということも、「レンズ」のみでは判断できないのです。
ただ、「レンズ」部分は結晶質の炭酸カルシウムを用いていたので、その光学的特性が「視覚」の特化や分化(特殊化やさまざまな工夫)を行うのに適していたのではないか、と想像できます。鉱物の結晶には各々独自の光学的特性があります。三葉虫の眼の形や工夫にもそのような特性に従った上での形状の変化や工夫に対する制約があるはずでしょう。まだまだ研究の余地のある分野ですね。
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(2006/09/07更新)
