動画でのレポートもはじめます

こんにちは。福井県立恐竜博物館の学芸員、千秋利弘です。

今年から第四次となる恐竜化石発掘調査がはじまります。発掘の様子とはどんなものか、現場の状況をお伝えしていきたいと思います。それではスタートです。

ではまず、前回第三次調査が終了してからを振り返ってみましょう。終了の翌年2011年4月、2010年度成果発表として報告を行っています。クリーニングが進んで新たに分かったこと。それはイグアノドンの仲間であるフクイサウルスとはまた違うイグアノドンの仲間がいたことです。具体的には、新しく見つかった下あご、この形がイグアノドンタイプだけど、フクイサウルスとは違うものでした。この2種類のイグアノドン類が同じ場所から発見された、というのは非常に興味深い事実でして、あまり広い場所とはいえない発掘現場からこう多様な種類が見つかるということは、恐竜時代の勝山は結構豊富に生き物が住んでいたと想像できる訳です。

この後、中国やタイでの発掘が本格化して少し経ちまして、2013年今年の6月、また成果発表を行いました。1つはオルニトミモサウルス類、いわゆるダチョウ型恐竜の発見、もう1つは哺乳類化石の発見です。生物相の豊富さを裏付ける貴重な資料ですね。フクイラプトルやフクイサウルス、まだ学名のついていないものも合わせて6種類の恐竜が、哺乳類を含め、ワニ、カメ、貝や植物などなど。本当に多様ですね。このあたりの最新情報はいま開催中の特別展「発掘!発見!1億年の時を越えて」で詳しくご覧になれます。ぜひお越しください。

さて、柴田さんからのレポートによると、29日からの発掘開始のため準備を進めているとのこと。早くも恐竜化石が出ているとのことで、現場に行くのが楽しみです。

今年は動画での発掘レポートを毎週お送りする予定です。発掘隊員たちへの応援メッセージ、お待ちしております。といったところで、今日の発掘レポート、終わりにしたいと思います。ではでは。

(千秋利弘)

© 2013 Fukui Prefectural Dinosaur Museum.
トップに
戻る