今日で今年の発掘も終了しました

こんにちは。千秋です。福井恐竜発掘調査レポート2013、それでは始めさせていただきたいと思います。

今週はまた良い天気が戻ってきました。発掘ラストスパートには絶好でしたね。まぁ暑さも一緒に戻っていますが。もう一息がんばりましょう。

今年の発掘、というほど毎日見ている訳ではないですが、傾向として小さなものが中心で、大物はほとんど出ていないようですね。地層の堆積状況を反映しているのでしょうが、貝やウロコ化石が数多く、しかも保存状態の良いものが多く発見されています。今日の骨化石です。カメ化石。もう片方の石につながります。こちらは細長い骨。楕円の棒状ですね。おっ!獣脚類の歯ですね。見えている部分は少しだけですが、セレーションにつらなる皺が見えています。いいですね!ほかにもまだまだ発見しています。発掘終了後しばらく後に、成果発表を行います。そちらに期待してください。

さて前線ですが。7月の時と比べ、段切り一段分下がりましたね。第一次から第三次調査は、ボーンベッドを広げて調査していた訳ですが、この第四次調査では少し離れた場所からボーンベッドを追いかけようとしました。移動したことで産出の状況が変化して、なかなかに苦労していたようです。今日は違う傾向の層が顔をのぞかせました。ここで今年の発掘は終了、タイムアップです。最後にこちら。黒い炭のようになっている木材化石。3m程のものが地層面に横たわっています。新しい層には植物が結構含まれているようです。こちら、炭化した材化石。こちらススキの葉のような葉の化石ですね。

さ、ハンマー隊の方もそろそろ片付けの時間です。割り残しの岩を例のごとく袋につめていきます。まだ化石が入っているはずの岩。来年はこれを割ることからはじめるのでしょうか。

明日、最終日は現場撤収の日。発掘用具、現場事務所を片付けます。隊員の皆様、お疲れ様でした。期間中、たいしたケガも病気もなく、無事終えることができました。関係各位のご協力にも感謝いたします。発掘の成果発表にどうぞご期待ください。ではでは。

(千秋利弘)

© 2013 Fukui Prefectural Dinosaur Museum.
トップに
戻る