2015年度特別展「南アジアの恐竜時代」
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展示のご案内

ペルム紀後期~三畳紀の陸と海

ペルム紀後期~三畳紀(約2億4000万年~2億前)のアジア南部地域には、古テチス海と呼ばれる海が入り込んで大小の島々がつくられており、そこには原始的な海辺の爬虫類が生息していました。一方、三畳紀後期の陸成層からは古竜脚類や原始的な竜脚類が産出していて、これがアジアで最も古い時代の恐竜となっています。

展示資料
  • ディキノドン類の頭骨(複製 1 点)
  • 海辺の爬虫類化石(実物化石 3 点)世界初公開
  • イサノサウルスの部分骨(実物化石 10 点)世界初公開
  • 古竜脚類の部分骨(実物化石 12 点)世界初公開

ジュラ紀:中国南西部の恐竜

中国雲南省のジュラ紀前期の地層からは古竜脚類が、また四川省のジュラ紀中期の地層からは竜脚類オメイサウルスや獣脚類ヤンチュアノサウルスなど多様な恐竜化石が発見されています。これらをもとに、ジュラ紀の中国南部ではどんな動物たちが生活していたのかを明らかにします。

また、主に四川省のジュラ紀後期の地層から産出する竜脚類マメンチサウルスが、近年タイの東北部から発見されました。恐竜たちの分布や移動など古地理学的な関連を示す重要な資料としてタイ産の標本(頸椎の一部)を展示します。

展示資料
  • オメイサウルスの頭骨(実物化石 1 点)
  • タイ産マメンチサウルスの頸椎と歯(実物化石 6 点)世界初公開
  • ヤンチュアノサウルスの全身骨格(複製 1 点)

白亜紀前期:タイとラオスの動物群

進化した竜脚類

プウィアンゴサウルス復元画

白亜紀前期には、竜脚類ではさらに進化した大型のティタノサウルス形類があらわれ、その分布域はアジア南部にもひろがりました。本展ではタイの竜脚類プウィアンゴサウルスと、ラオスで発見された竜脚類タンバヨサウルスを展示します。福井県産でほぼ同時代の近縁種である竜脚類フクイティタンの前肢と後肢をあわせて展示します。

展示資料
  • プウィアンゴサウルスの全身骨格(複製 1 体)
  • プウィアンゴサウルスの一部(複製 5 点)日本初公開
  • タンバヨサウルスの一部(複製 13 点)日本初公開
  • フクイティタンの一部(複製 7 点)

獣脚類の食性の多様化

イクチオベナトール復元画

獣脚類は肉食性ばかりではありません。いわゆる肉食性ではタイ産カルカロドントサウルス類とシャモティラヌスが、魚食性ではラオス産スピノサウルス類イクチオベナトールとタイ産シアモサウルスが、白亜紀後期の初期には草食性の中国浙江省産テリジノサウルス類が発見されているのです。

展示資料
  • カルカロドントサウルス類(実物化石 1 点)世界初公開
  • シャモティラヌスの一部(複製 1 点)
  • イクチオベナトールの復元骨格(複製 1 体)世界初公開
  • シアモサウルスの一部(実物化石 13 点)世界初公開
  • テリジノサウルス類(複製 1 体)日本初公開

鳥盤類恐竜とその他の動物相

白亜紀前期に生きていた動物群として、タイとラオスから産出しているイグアノドン類(鳥脚類)、プシッタコサウルス類(角竜類)、ワニ、カメ、硬鱗魚類の標本を展示します。

展示資料
  • タイ産イグアノドン類(全身骨格)(複製 1 点)
  • ラオス産イグアノドン類の一部(複製 3 点)日本初公開
  • タイ産プシッタコサウルスの下顎(複製 2 点)日本初公開
  • ラオス産プシッタコサウルスの下顎(複製 1 点)日本初公開
  • プシッタコサウルス(全身骨格)(複製 1 体)
  • タイ産スノスクス(ワニ類)の下顎復元(複製 1 点)日本初公開
  • タイ産バシロケリス(カメ)(実物化石 1 点)世界初公開
  • ラオス産シャケミス(カメ)(複製 1 点)日本初公開
  • タイ産タイイクチス(硬鱗魚類)(実物化石 1 点)世界初公開
  • ラオス産レピドテス(硬鱗魚類)(複製 1 点)日本初公開

白亜紀後期:中国南部の恐竜

恐竜の卵化石

白亜紀の地層からは、多くの恐竜の卵殻化石が発見されています。白亜紀後期には特に中国南部で多様な恐竜卵化石が見つかります。その例として、江西省赣州産の卵化石2種類を展示します。またこれと関連して、浙江省での共同発掘成果として浙江省缙雲県産の卵化石も展示します。

展示資料
  • 江西省赣州産恐竜卵化石(実物化石 2 点)世界初公開
  • 浙江省缙雲県産の卵化石(実物化石 3 点)世界初公開

ヨロイ竜の分布

山西省産アンキロサウルス類

中国浙江省では、進化的なヨロイ竜であるアンキロサウルス類が現れましたが、尾に棍棒のようなコブを持たないノドサウルス類も同時期に生息していたことがわかっています。このような地域は他ではアメリカ〜カナダにしか見られません。

北米大陸ではノドサウルス類が白亜紀後期に繁栄しましたが、アジア大陸ではアンキロサウルス類の方が繁栄をしました。アンキロサウルス類の多くは中国北部とモンゴルから産出しますが、浙江省で発見されたアンキロサウルス類はその分布が中国南部までおよんでいたことを示すものといえます。なお、このアンキロサウルス類化石発見は当館と浙江自然博物館との共同発掘の成果です。

展示資料
  • ジェジャンゴサウルス(複製 1 体)
  • アンキロサウルス類(実物化石 3 点)世界初公開
  • アンキロサウルス類の産状(複製 2 点)
  • 山西省産アンキロサウルス類(実物化石 1 体)世界初公開

映像コーナー

展示標本の解説や発掘の状況等の映像を随時放映します。

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