面出し作業は完了!で、成果は?

広く面が出された前線のようす
広く面が出された前線のようす

こんにちは。千秋です。

9月となりました。気温もそれほど上がらず、過ごしやすい発掘現場です。くもりではありますが天気が安定せず、時折ポツポツと雨粒が岩に点を落とします。作業をするにはまったく問題ないのですが、標本や発掘道具をカバーするためにビニールシートが敷かれています。

黒色の頁岩層
黒色の頁岩層
見事なシダ植物化石
見事なシダ植物化石

前線の重機が今日は動いていませんね。重機がストップしているとかなり静かです。山あいの川の音やセミの声、鳥の鳴き声にまじって、ハンマーの音が時々聞こえてきます。前線は足跡(仮)面の面出しがひと段落したので、記録・測量が行われていたそうです。また、付随した黒い泥岩層を板状に手割りして、化石探しも行われていました。中には見事なシダ植物があったりとそれなりの成果があったようです。

今年度の発掘も今週末の6日土曜日まで。最終日は片付け・撤収作業の日なので、調査日は今日を入れて実質3日間です。今年度の調査を締めくくるべく仕上げに入っているという状況でしょうか。

ハンマー隊の作業のようす
ハンマー隊の作業のようす
カメの骨化石
カメの骨化石

二枚貝の化石
二枚貝の化石
野外の補助員さんもお勉強
野外の補助員さんもお勉強

さてハンマー隊のようすです。前線の状況に関わらず、叩ける石があればハンマー隊はがんばります。とはいえ前線からの岩の補給がなくなったので、取り置きの岩を叩いています。層準的にあまり出ない岩のようで、成果はかんばしくないようです。それでもカメの骨や甲羅、魚のウロコ、貝がボチボチとは見つかっていました。

午後になって野外恐竜博物館の補助員さんが現場の見学に訪れました。夏休みが終わり9月に入って、さすがの大混雑は緩和されて、空き時間に見学に来られるようになったとのこと。野外と現場とでは同じ石を叩いているといっても割る量が段違いです。当然、出てくる化石の数も段違いです。自身の観察眼を鍛えるために、また地学専攻の学生として、発見されたばかりの化石を観察したり、研究員の説明を熱心に聞いたりしていました。

今回はここまでとさせていただきます。あと3日間、無事、発掘が終了できますように。ではでは。

(千秋利弘)

© 2014 Fukui Prefectural Dinosaur Museum.
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