| 2023年9月5日 |
こんにちは。千秋です。
発掘もラストの週となってしまいました。今年の発掘期間中は暑すぎるほど晴天に恵まれ、まさに発掘日和だったわけですが、その収穫はどうだったのでしょうか。ハンマー隊の標本リストには毎日多くの記載がありましたが、大物の発見はあったのでしょうか。私がチェックしていないものが当然あると思いますので、今後の発表が楽しみです。
さて、ハンマー隊の様子です。9月に入って学生さんが減りました。発掘が予定より1週間ずれ込んだので、逆に来てもらえているだけありがたいです。〝発見の目〟も慣れてきたのか、少人数でもテンバコは発見された化石でいっぱいになっています。私は今日はカメの甲らの化石を発見しました。割れ目が入った岩を開いたときに、「おや?」と思うものを見つけた感動は何度味わっても良いものですね。
前線で見つかったという化石を持ってきてもらいました。これは大きい!直径10cmはありそうな円柱状の化石です。小さな化石に慣れてしまった私にとっては信じられない大きさです。これは形の特徴から尾椎骨、もしかして鳥脚類の尾椎骨の可能性有りとのことです。突起部が割れてしまっていますが、断片もちゃんと回収しています。博物館のクリーニングさんの妙技で補修され完全に戻されることでしょう。
さてハンマー隊の作業場所の脇には、前線からの新しい岩が続々届いています。結構大量にありますね。発掘作業終了まで正味あと2日。それまでに割り切るのは無理な量です。この岩、野外恐竜博物館で叩かせてくれると良いのですけれど。
といったところで今年度のレポートはここまでとさせていただきます。ではでは。