■タイでの恐竜化石発掘調査(1年目)終了

調査後の発掘現場

11月6日から1ヵ月半にわたる「日本・タイ共同恐竜発掘調査」1年目が終了しました。12月14日からは発掘現場の埋め戻しに取りかかり、15日に現場から撤収しました(写真1)。

11月27日からの週には、福井大学の中島教授と藤井助手が調査に加わり、古地磁気研究の試料採集をされました。12月4日には中国科学院古脊椎動物古人類研究所(IVPP)の董枝明教授と中国地質科学院地質研究所の呂君昌研究員が合流、発掘終了まで調査・研究をされています(写真2)。


■クラ・ドゥゥク(Kra Dook;骨)!

前線

「クラ・ドゥゥク(Kra Dook;骨)!」──これが発掘現場で一番大切なタイ語のひとつですが、現場では地元の作業員とのコミュニケーションの助けとなっています。私は現場でどのように作業を進めていくのか、化石がどこにあるのかということを、こちらの博物館のスタッフとともに協議しながら行っています。特に、英語の通じない地元の作業員の人とは、「クラ・ドゥゥク」という言葉が欠かせません。また、面白いことに、タイ語では恐竜のことを「ダイノサウ」といい、ほとんどそのまま英語のDinosaurからきているようです。「クラ・ドゥゥク・ダイノサウ(恐竜の骨)」を見つけること、これが今回の発掘の大きな目的です。


■タイの発掘現場視察を終えて

発掘現場視察の様子

福井県立恐竜博物館長がタイの地を訪問したのは、日タイ共同調査視察の意味もありますが、今年7月に来県し福井県教育長を表敬訪問していただいたナコーン・ラチャシーマ・ラジャブハット大学付属東北研究センター・珪化木鉱物資源博物館館長プラトゥエング・ジンサタクル博士にご挨拶する意味もありました。


■タイ国恐竜発掘調査レポート 第3号

発掘現場のテント

久しぶりのレポートを送ります。

発掘現場のテントに日本とタイの国旗も設置され、調査も本格的に進んでいます(写真1)。発掘現場の地層は、大小の『島』のように並んでいます。これは、おそらく大きな河の浸食作用によって形成されたものと思われます(写真2)。


■恐竜博物館館長、発掘現場を視察

発掘現場の視察

福井県立恐竜博物館長 小寺 英樹は、タイの恐竜発掘現場を視察いたしました。

今後数年続けられる共同発掘調査の初年度であるということで、タイ国の珪化木鉱物資源博物館を表敬訪問するとともに、発掘調査の様子を視察いたしました。

博物館や発掘現場視察の様子は、後日写真とレポートをお送りできるものと思います。

化石の確認(クリックで拡大)
化石の確認(クリックで拡大)