2008年度日本・タイ共同恐竜発掘調査速報1
| 2008年11月12日 |
昨年に引き続き、2008年11月7日からタイ王国ナコーン・ラチャシーマ県ムアング区スラナリ地区において開始されました。本年度は、恐竜博物館から東 洋一(副館長)、野田芳和(主任研究員)、小島啓市(主任)、矢部淳(研究員)、柴田正輝(技師)が参加します。タイ側は、タイ王国・珪化木鉱物資源博物館のジンタサクル館長他9名の職員が参加しています。さらに、中国吉林大学の関谷透氏が今年も応援に駆けつけてくれています。
10月28日に先発隊の矢部、柴田が現地に到着し用地交渉や発掘準備を行い、11月8日から東、野田が合流し本格調査が開始されました。今年は、昨年に比べて雨期が終わる時期が遅れ、準備作業に支障が生じるとともに発掘への影響が心配されましたが、現在は晴天に恵まれています。
本年の発掘地は昨年の南側にあたる所で、約400平方メートルを発掘する予定です。恐竜化石を含む地層は、昨年同様石灰質の細礫岩で非常に固い岩石です。表面の土壌を取り除くと岩石の表面に風化した骨を見る事ができます。発掘が始まったばかりですが、恐竜らしき骨が約50点ばかり発見されています。今日(11月12日)もイグアノドン類と思われる恥骨や背骨がみつかり、発掘隊員の士気も上がっています。