こんにちは。千秋です。
福井恐竜発掘調査レポート2014。今年もはじめさせていただきたいと思います。
第四次恐竜化石発掘調査の2年目となる2014年度調査が7月28日、スタートしました。今年の調査予定は9月6日までの35日間。日曜日を除く毎日、発掘を行います。谷あいの発掘現場に重機やハンマーの音が今年も響きます。なお昨年までと違うのは、川の対岸に野外恐竜博物館がオープンして、一般の方がご覧になっていること。顔が見える距離から見られているかと思うと、緊張してしまいますね。
第四次調査では、三次まで発掘を行っていた場所を変更し、川下側へ地層をたどった場所である写真右上の高台の上を発掘しています。現場では地層が傾いているので、このようなことになっています。昨年2013年度調査では、フクイティタンが見つかった層準までを掘りこみ、調査を行いました。今年2014年度はその続きで、さらに地層を下へと掘りこんでいきます。どの程度までいけるか分かりませんが、順調にいけばフクイサウルスやフクイラプトルが見つかった層準まで達することができるでしょう。
前線ではすでに、貝や植物、小さいながら骨化石も見つかっているそうです。
一方、最前線から送られてきた石をさらに小さく割って化石を探すハンマー隊もがんばっています。発掘開始2日目ということで、まだメンバーも少ないですが、これから徐々に増えていく予定です。
最前線では「大物」が出る可能性がある一方、ハンマー隊では小さな化石が中心です。しかしだからといって重要な化石が出ない訳ではありません。今日午前中には獣脚類の歯の化石が見つかりました。小さいですがちゃんと鋸歯(セレーション)も確認できます。あとは良質な貝化石がたくさん出てきます。ちょうど前線でも同じような状態みたいですね。
今年度の調査レポートは、このような形でお送りしていきます。ぜひ「大物」の発見をレポートしたいと思います。