発掘調査レポート2017スタートです!

8月4日金曜日の発掘現場
8月4日金曜日の発掘現場

こんにちは。千秋です。

7月31日からスタートした2017年度調査。開始前からずっと35℃超えの猛暑で、日中は外にいるのもつらい状態ですね。そんな中でも発掘現場では調査員たちが張り切って恐竜化石を見つけているようです。では写真とともにレポートしていきましょう。

前線の様子
前線の様子1
前線の様子2
前線の様子2


掘削の様子(動画)

2017年度の調査場所も昨年までと同じく、野外恐竜博物館から見える現場の崖の右側面、南側の斜面部分です。第四次発掘調査ではこの斜面を上の層から順に掘り下げてきて、昨年の調査終了直前にいわゆる「ボーンベッド」にたどりつきました。そのため多くの骨化石が発見され始めました。

今年の調査でも開始からたくさんの骨化石が発見され続け、記録・梱包が追いつかないといった声が上がっているようです。嬉しい悲鳴ですね。特に重機で大割りしているそばから岩に骨化石が顔をのぞかせるので、大割りをストップせざるを得ない、取り出し作業をするにしてもまた他の面に骨が顔を見せるといった感じなのだそうで。

大きめの骨。恐竜かも?
大きめの骨。恐竜かも?
カメの甲羅も。
カメの甲羅も。

露出している骨化石を樹脂で保護。
露出している骨化石を樹脂で保護。

現場から送られてきた写真を見てみましょう。

すごく立派な骨化石ですね!大岩から突き出ています。平らな板状ですが、すこし内側に反っていますね。まだまだ下に、しかも深く入っていそうなのでクリーニングが楽しみな骨ですね。発見した化石は薄めた樹脂を塗って表面を保護します。そうしておいて、該当部分を持ち帰るために多少なりとも岩を割って小さくします。しかしすぐそばに別の骨が付いていますので、割るのも苦労しそうです。無事博物館に持ち帰れるのでしょうか。

ハンマー隊の様子1
ハンマー隊の様子1
ハンマー隊の様子2
ハンマー隊の様子2

キレイな二枚貝(プリカトウニオ)
キレイな二枚貝(プリカトウニオ)
小さな骨も見逃しません
小さな骨も見逃しません

さて、ハンマー隊の様子です。今週始まったばかりなので、ハンマー隊の学生さんもまだ少ないですね。彼らには大割りして確認したあとの岩を、さらに割って化石を発見してもらっています。北陸地方もようやく梅雨明け。空は青空、太陽が彼らの背中をジリジリと焼きます。一応テントは用意しているのですが、作業場所を確保するため、割った石をじっくりと観察するために、炎天下を選ばざるを得ません。そんな彼らに報いるように、発見した化石を入れた箱が毎日積み上がっているとのことです。熱中症に気をつけつつ、がんばってほしいものです。

といったところで今回のレポートはここまでとさせていただきます。ではでは。

(千秋利弘)

© 2017 Fukui Prefectural Dinosaur Museum.
トップに
戻る