福井県立大学には、日本で唯一、学部の大学生が恐竜化石発掘を経験できる実習があります。それが「古脊椎動物学実習」。講義名は難しいのですが、内容は「せっかく福井の大学にきたのだから、恐竜研究までの道のりを知ろう」というものです。専門が全く違う学生さんが参加する実習です。
今年は8月6〜8日の3日間行いました。1日目は博物館内で展示を利用した実習をし、2日目以降が本格的な実習です。恐竜化石発掘からクリーニング、複製製作を2日間で学びます。
実習は、受講人数が多いため、2つのグループに分かれ、屋内実習(博物館内での複製製作とクリーニング実習)と野外実習(発掘調査と地層のスケッチなど)を1日ずつ行います。
ここでは、野外実習を紹介します。
<地層のスケッチ>
化石を発見するためには、地層の知識が欠かせません。どのような地層の、どのような場所で発見されるのか。恐竜化石発掘現場で、地層のスケッチや詳しい観察を行い知ってもらいます。
遠くで露頭全体をスケッチした後、露頭近くまで移動し、粒度の違いなど詳しい観察を行います。
<発掘調査>
どのような岩石から、どのように骨化石を発見するのか?また、骨化石とそのほかの化石との違いはどのように見分けるのか?を学習します。ここでは、発掘調査隊の一員となり、発掘を行いますので、貴重な化石が発見される可能性もあります。がしかし、恐竜化石の発掘調査、とは聞こえがいいのですが、実際は、延々と岩石を割る。。。中にはすぐに飽きてしまう学生もいます。。
3日間という短い時間ですが、学生さんには恐竜について研究までの流れを体験してもらいました。
また、福井県内の大学が集う大学連携セミナーでも「実践恐竜学」という講座で2日間の実習を行っています。今年は8月9〜10日に、福井大学や福井工業大学の学生さんも参加し、同じような内容で実習を行いました。
福井県だからできる実習。これを機に、古生物に興味を持ってもらえれば良いのですが。。。。