恐竜・古生物 Q&A

恐竜はどうやって巣を作るの?卵はどんなふうに並べるの?

恐竜の巣は、種類によっていろいろな形がありました。

獣脚類 じゅうきゃくるい でもメガロサウルス上科やテリジノサウルス科は、浅く掘った穴に卵を産みつけ、土砂や植物を被せるといった、単純な巣を作っていたようです。

獣脚類の中には、これとは異なる巣を作るものも知られています。オビラプトロサウルス類は、 ふち が盛り上がった円形の巣に2つ1組の卵を産みました。卵は、巣の中央に空間ができるようにドーナツ状に、2~3層に重ねて産み付けられました。すべての卵を産み終えると土砂や植物で おお い、卵のない巣の中央に親がうずくまって卵を保護していたと考えられています。トロオドン科の巣は、地面を浅く掘ったU字型で、縁が低く盛り上がっていました。卵はこちらも2つ1組で、柔らかくした巣の中の地面に、卵のとがった方から突き刺すようにして産みつけられました。産卵後には、現代の鳥のように卵を抱いて温めていたと考えられています。

進化した竜脚類 りゅうきゃくるい (ティタノサウルス形類)の場合は、主に後ろ脚を使って一方向に穴を掘り、浅く細長い巣を作って卵を産み落としていたと考えられています。一回の産卵で産む卵の数は100個を超える場合もあったと考えられています。

“カモノハシ竜”のなかまのマイアサウラは、すりばち状の巣に最大で40個の卵を産みつけ、植物を卵の上にかぶせていたと考えられています。巣の中の卵の配置には、規則性はありませんでした。

トロオドン科の恐竜がつくった巣の化石

トロオドン科の恐竜がつくった巣の化石。2つ1組の細長い卵が地面に突き刺さるように並べられています

(2020/12/22更新)

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