恐竜・古生物 Q&A

恐竜の色はどのようにして復元するの?

一部の例外を除いて、今のところ恐竜の色はわかっていません。化石に色がわかるような証拠がほぼ残っていないためです。多くの復元画では、現在の爬虫類 はちゅうるい や鳥類を参考にして恐竜の色を塗っています。以前は変温動物のイメージが強かったため、トカゲなどを参考にした地味な色合いにされることが多かったのですが、羽毛恐竜の発見されるようになると、鳥に近い鮮やかな色使いも増えました。

例外として、近年、何種類かの羽毛恐竜では、羽毛の部分を顕微鏡で詳しく調べると、色のもととなる色素が入っていた小さな入れ物(メラノソーム)が残っており、その形などから部分的にその色が判明しました。例えばミクロラプトルは、玉虫色に光る黒い羽が生えていたと考えられています。また、小型の草食恐竜プシッタコサウルスや、ヨロイ竜のなかまのボレアロペルタの非常に保存が良い化石の皮膚 ひふ には、同じように色素の痕跡 こんせき が残されており、今後の研究によっては様々な恐竜の色がわかっていく可能性があります。

羽毛恐竜アンキオルニスの生体復元

羽毛恐竜アンキオルニスの生体復元。色素の分析から、赤い冠羽や白黒の翼を持っていたことがわかっています

(2020/12/22更新)

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