2008年度 タイ恐竜化石共同発掘調査について
2008年10月30日
調査目的
昨年から共同発掘調査を行っているタイ王国の調査対象地層は、本県などに分布する白亜紀前期の「手取層群」とほぼ同じ時代のものである。
昨年度の発掘調査では、獣脚類(肉食恐竜)の頭骨など恐竜化石を約200点、そのほかの脊椎動物化石を約1,400点、採集した。今回の発掘・調査においては、さらに新たな恐竜化石の発見が期待され、本県で発見されている恐竜化石との比較研究において大変役立つものと考えられる。
今後、タイ王国の研究機関との共同による調査・研究を進めることにより、恐竜に関する研究交流のネットワークの構築に努めていく。
共同研究者
- 福井県:福井県立恐竜博物館
- 東 洋一 副館長、
野田 芳和 主任研究員、小島 啓市 主任、矢部 淳 研究員、柴田 正輝 技師 - タイ王国:珪化木鉱物資源博物館
- 館長:ジンタサクル博士ほか
発掘調査内容
- 調査期間
- 2007年度~2009年度
2008年度 11月7日~12月19日 - 調査場所
- タイ王国ナコーン・ラチャシーマ県ムアング区スラナリ地区
- 調査面積
- 2008年度 約200㎡
- 行動予定
-
11月7日(金) 福井県調査団、タイへ出発 11月8日(土) ナコーン・ラチャシーマの発掘調査地へ移動 11月10日(月)~12月17日(水) ナコーン・ラチャシーマにて恐竜化石発掘調査 12月18日(木) 福井県調査団、バンコクへ移動、タイ出国 12月19日(金) 帰国
2007年度 タイでの恐竜化石調査結果
調査の内容
- 調査期間
- 2007年度 11月2日~12月17日
- 調査場所
- タイ王国ナコーン・ラチャシーマ州ムアング区スラナリ地区
- 調査面積
- 約200㎡
調査結果
発掘現場の地層は、白亜紀前期の地層で、福井県などに分布する「手取層群」とほぼ同じ時代のものである。
2007年度の発掘では、イグアノドン類(草食恐竜)の頭骨、獣脚類(肉食恐竜)の頭骨をはじめとする恐竜化石約200点、カメや魚などの脊椎動物化石約1,400点を採集した。
採集した化石標本については、随時、タイ王国や恐竜博物館でクリーニング作業を行うほか、恐竜博物館において複製の製作を行っている。
タイ発掘現場での取材について
報道機関の皆様へタイでの恐竜化石発掘調査の取材は、随時受け付けます。日程等ご連絡の上、現地(ナコーン・ラチャシーマ)までおいでください。
タイにおけるナコーン・ラチャシーマ地区の位置図