2015年度 第四次恐竜化石調査成果報告

2015年9月7日

2015年7月27日より実施している第四次恐竜化石調査についてアンキロサウルス類の足跡と昆虫の化石が発見されましたので報告いたします。

2015年度 第四次恐竜化石調査の概要

2007年度から2010年度まで行われた第三次恐竜化石調査では、新たな骨化石含有層を発見し、新種の竜脚類などを報告した。第四次恐竜化石調査は、2013年度から2016年度まで4年間行う予定で、第三次調査を行っていた場所より下流側を発掘し、フクイラプトルやフクイサウルスが発見された地層よりも下位層準への到達を目的としています。

2013・2014年度の調査では、フクイラプトルなどが発見された層準よりも上位の地層から、微小な脊椎動物化石を多数発見し、巻貝・二枚貝化石の密集層や、恐竜および翼竜の足跡化石も確認されました。2015年度は、前年度に続き、さらに下位の地層を発掘しており、そこからアンキロサウルス類を含む恐竜の足跡および昆虫の化石が発見されたので報告いたします。

調査期間
2015年7月27日㈪から9月5日㈯ (36日間)
調査地
勝山市北谷町杉山  恐竜化石発掘現場
地層
手取層群北谷層(白亜紀前期、約1億2000万年前)
調査面積
約200㎡
参加人数
延べ 約731名
(福井県立恐竜博物館職員17名、県内外恐竜化石研究者10名、地質学・古生物学系大学生・大学院生53名)

アンキロサウルス類の足跡化石

砂岩の表面に残された恐竜の足跡化石が発見されました。5つの丸い指の痕跡が半円状に配置するというアンキロサウルス類に見られる特徴的な前足が確認されました。(画像1・2)

大きさ
長さ 25.0 × 幅 34.5cm
意義
発掘現場からは、これまでに獣脚類、鳥脚類、および竜脚類などの恐竜の足跡化石が発見されているが、アンキロサウルス類の足跡化石は初めての発見であり、白亜紀の福井にアンキロサウルス類がいた初めての証拠となります。また、富山県に次いで国内二例目となる貴重な標本です。体骨格や歯などの化石はまだ見つかっておらず、今後の発掘調査において、それらの発見が期待されます。

昆虫化石

黒色の泥岩表面に残されたゴキブリ類の翅(3点)、甲虫類の翅(4点)、昆虫の体節(2点)、その他昆虫の翅(7点)の計16点の昆虫化石が発見されました。(画像3~5)

大きさ
(長さ×幅mm)
  • ゴキブリ類の翅(3点) 5×3、4×2、5×2.5
  • 甲虫類の翅(4点) 7×2.5、4×2、4×2、3×2
  • 昆虫の体節(2点) 5×3.5、1×0.5
意義
昆虫化石の発見は、発掘現場では初めてであり、中でもゴキブリ類は手取層群において初めての発見となります。白亜紀におけるゴキブリ類の進化を研究する上で重要な標本です。

恐竜の足跡化石

同一の地層面上(約3×7m)に、獣脚類の後足(6点)および鳥脚類の後足(4点)を含む計24点の恐竜の足跡化石が発見されました。(画像6~8)

大きさ
  • 獣脚類 24.0×19.0cm
  • 鳥脚類 30.5×34.5cm
意義
広範囲の同一地層面において、計24点にも及ぶ複数種類の足跡化石が確認されました。さらに、同一面上には水の流れた跡を示す堆積構造(漣痕)も認められることから、これらの足跡を残した恐竜たちがどのような場所を歩いていたのかを復元する上で重要な情報を得ることもできます。

標本画像・参考復元画

画像1.アンキロサウルス類の足跡化石

画像1.アンキロサウルス類の足跡化石

画像2.アンキロサウルス類の復元図 (画:山本匠)

画像2.アンキロサウルス類の復元図 (画:山本匠)

画像3.ゴキブリ類の翅化石

画像3.ゴキブリ類の翅化石

画像4.甲虫類の翅化石

画像4.甲虫類の翅化石

画像5.昆虫の体節化石

画像5.昆虫の体節化石

画像6.恐竜足跡化石の地層面(全景)

画像6.恐竜足跡化石の地層面(全景)

画像7.獣脚類の足跡化石

画像7.獣脚類の足跡化石

画像8.鳥脚類の足跡化石

画像8.鳥脚類の足跡化石


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