長崎市の新たな恐竜などの化石公開について

2016年8月18日

長崎市の新たな恐竜などの化石公開について

長崎市の長崎半島西海岸に分布する白亜紀後期の三ツ瀬層(みつせそう:約8100万年前)から、長崎市と福井県立恐竜博物館の共同発掘調査で発見された、未公表の恐竜(2014・15年度発掘)およびスッポン上科の化石(2013~15年度発掘)を一般公開いたします。恐竜化石には獣脚類恐竜(肉食恐竜)の歯、末節骨(指先の骨)、肋骨の一部や骨質化した腱の化石が含まれていました。スッポン類の化石には大きな個体の化石もあります。まだ、鑑定が済んでいない化石もありますが、共同研究調査による脊椎動物化石は384点(2016年3月末時点)にのぼります。これらは日本の白亜紀後期の脊椎動物相の多様性を知る重要な資料となります。

恐竜の化石

今回新たな種類と断定できる恐竜化石は確認できていませんが、複数の獣脚類の歯や歯の断片(2014年2点・2015年3点)、末節骨(2014年1点)、肋骨の一部(2014年2点)や骨質化した腱とみられる化石(2015年2点)が確認できました。ほとんどが昨年度公表されたティラノサウルス科の歯の化石を産した産地からのもので、ティラノサウルス科の可能性がある歯の断片も含まれています。末節骨は小型獣脚類のものと見られます。肋骨一部や骨質化した腱の化石は種類の特定が困難ですが、いずれも大型の恐竜のものと考えられます。

スッポン類(スッポン上科)の化石

三ツ瀬層から見つかるカメの化石は、スッポン類の多様性に富んでおり、現在知られている全ての科(アドクス科、ナンシュンケリス科、スッポン科、スッポンモドキ科)の化石が確認されています。復元すれば甲羅の長さが40cmをゆうに超えるスッポンモドキ科(背甲と縁甲の一部)や、アドクス科の化石(肩甲骨)が発掘した化石に含まれていました。白亜紀後期の日本のスッポン類としては大型で、現在よりも温暖な気候だったことが伺えます。

展示公開予定

今回公表する実物化石は、下記の予定で長崎市にて一般公開いたします。

長崎市軍艦島資料館 8月20日㈯~21日㈰ 実物化石を展示
長崎市科学館 8月23日㈫~9月19日㈪㈷ 実物化石を展示

標本画像

獣脚類恐竜の歯(2点:中央と左下)と歯の一部(他3点)

獣脚類恐竜の歯(2点:中央と左下)と歯の一部(他3点)
右上はティラノサウルス科の可能性がある。左上下2点は2014年度、その他は2015年度の発掘。
画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館

肋骨の一部(2点:左と中央上)、指先の骨(右上、白枠内)、および骨質化した腱(右下2点)

肋骨の一部(2点:左と中央上)、指先の骨(右上、白枠内)、および骨質化した腱(右下2点)
肋骨の一部(2014年度発掘)と骨質化した腱の化石(2015年度発掘)の恐竜の種類は不明。指先の骨(2014年度発掘)は小型獣脚類のものとみられる。
画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館

スッポン類(スッポン上科)の化石

スッポン類(スッポン上科)の化石
アドクス科の化石は背甲の一部(左上2点)と右肩甲骨(中央)、スッポンモドキ科の化石は背甲(右上)と縁甲(右中列)の一部、スッポン科の化石は3点あり、背甲の一部(右下2点)と骨盤の一部(右坐骨)。アドクス科の肩甲骨とスッポンモドキ科の背甲の一部は甲長40cmを超える大型の個体のもので、共に2013年度発掘。スッポンモドキ科の縁甲は2014年度、他は全て2015年度の発掘。
画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館


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