2018年度 第四次恐竜化石調査成果報告

2019年3月16日

2018年7月30日より実施している第四次恐竜化石調査について、オルニトミモサウルス類骨化石など発見された重要標本を中心に報告いたします。

2018年度 第四次恐竜化石調査の概要

発掘現場では1989年から継続的に調査を行っています。第三次恐竜化石調査(2007〜2010年)においては、新種の竜脚類フクイティタンをはじめ、鳥脚類コシサウルスや獣脚類のフクイベナートルなどを発見しました。2013年より開始し、現在行なっている第四次調査では、第一〜三次調査より下流側の現場を発掘調査しています。

本年度は、昨年度同様、フクイラプトルとフクイサウルスが産出した層準の調査を行い、オルニトミモサウルス類などを含む約3200点の骨化石が発見されました。化石が比較的狭い範囲に集中していたことから、次年度以降の発掘調査においてさらにまとまった化石が産出する可能性が見込まれます。

調査期間
2018年7月30日㈪から9月8日㈯ (41日間)
調査地
勝山市北谷町杉山 恐竜化石発掘現場
地層
手取層群北谷層(白亜紀前期、約1億2000万年前)
調査面積
約150㎡
参加人数
延べ 約840名
(福井県立恐竜博物館職員、県内外恐竜化石研究者、地質学・古生物学系大学生・大学院生など)

オルニトミモサウルス類

1つの岩塊にオルニトミモサウルス類とみられる骨化石が密集して産出した他、付近からも同様の骨化石が産出しました。

足部骨格を含む岩塊
第Ⅱ・第Ⅳ中足骨および末節骨など5点(画像1)
上腕骨
上腕骨 近位端 1点(画像2)
意義
オルニトミモサウルス類は「ダチョウ型恐竜」とも呼ばれる、後ろあしの長い恐竜です。世界最古のオルニトミモサウルス類の化石はアフリカから発見されていますが、その他にもアジアやアメリカを中心に数多く発見されているグループです。オルニトミモサウルス類の化石は国内においては数少なく、群馬県神流町の白亜紀前期の地層から脊椎の一部、熊本県御船町の白亜紀後期の地層から尾椎と末節骨、そして勝山市北谷の手取層群北谷層から末節骨が報告されているのみです。上腕骨や中足骨、趾骨などは、これまで報告されておらず、今回が国内初の事例となります。また岩塊から発見された5点は、産出状況やサイズ等から、同一個体に由来する可能性があります。

ヨロイ竜類

ヨロイ竜類の歯3点が発見されました。(画像3)

意義
2017年の調査でも同様の歯が3点見つかっており、あわせて6点となります。歯化石が引き続いて見つかったため、付近に頭骨などの化石が眠っている可能性が高いと期待されます。

カメ類

スッポンモドキ科の甲羅(縁板および下腹甲 4点)が発見されました。

意義
国内最古のスッポンモドキ科の化石記録です。

標本画像

画像1. オルニトミモサウルス類の足部骨格を含む岩塊(幅約33cm×高さ約25cm×厚さ約11cm)

画像1. オルニトミモサウルス類の足部骨格を含む岩塊(幅約33cm×高さ約25cm×厚さ約11cm)

画像2. オルニトミモサウルス類の上腕骨近位端(長さ約9.4 cm×幅約2.9 cm×厚さ約1.8 cm)

画像2. オルニトミモサウルス類の上腕骨近位端(長さ約9.4 cm×幅約2.9 cm×厚さ約1.8 cm)

画像3. ヨロイ竜類の歯(目盛りは1 mm)

画像3. ヨロイ竜類の歯(目盛りは1 mm)


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