恐竜博物館は、アメリカで発見されたほぼ全ての骨が揃ったカマラサウルスの化石標本を2009年に購入しました。その後、クリーニングや補修・複製、研究を行っており、全身骨格の復元までを館独自で行います。数年に渡ったこのプロジェクトが佳境にさしかかりました。この素晴らしい出来事を、イベントを絡めてお披露目まで大いに盛り上げていきたいと思います。
【ついにカマラサウルス全身骨格の組上げが完了しました!】
肋骨、胸骨、肩甲骨の取り付け(3月2日㈯)
カマラサウルスの胴体部分に同様に、肋骨、胸骨、肩甲骨を取り付けました。
肋骨を木枠に固定したまま取り付けます。複製を使った仮組み時に肋骨の場所・傾きを確定していて、それに合せた木枠に固定しています。
右の胸骨を取り付けました。
胸骨は、肩周りを構成する骨のひとつです。左の肩甲骨は既に取り付けられていますね。
尾椎、頸椎、頭部の取り付け(3月1日㈮)
カマラサウルスの尾の部分、首の部分をそれぞれフレームに固定したまま、胴体に取り付けを行いました。頭部も同様に取り付けました。
尾椎(尾の部分)を鉄の枠ごと持ち上げます。鉄の枠の中に尾の部分用フレームを固定して、それに化石を取り付けてあります。複数のクレーンを使って傾かないようにしています。
尾の部分を取り付けました。尾の部分と胴体をつなぎ合わせます。鉄の枠がまだついていますね。枠自体に車輪が付けてあり、移動を楽にしています。
首(頸椎)を同様に吊り上げます。鉄の枠ごと首部分を吊り上げます。尾の部分と違い、斜めに吊り上げるので重量バランスの調整が大変そうですね。
首の先に頭部が取り付けられました。これで頭部~首~胴体~尾と体がつながりましたね。
胴体部分フレームの移動(2月27日㈬<休館日>)
鉄骨フレームの胴体部分を展示室「竜脚類」エリアに移動しました。かなりの重量物であるため、移動は慎重に行われました。
胴体部分をバックヤードから移動。胴体部分を組み上げていた博物館のバックヤードから、展示室へ慎重に移動させます。
胴体部分はバックヤードからエントランスホールへ。大きな扉もギリギリのサイズですね。
展示室の入口にさしかかります。巨大な重量物ですので、鉄板と木の板を敷いて床を傷めないようにしています。
展示室にやってきました。鉄骨フレームの幅が通路ギリギリなので、慎重に移動させています。手前の骨が大腿骨ですが、人と比べてその巨大さがよく分かりますね。
ようやく設置場所に到着。本来の腰の高さまで、フレームをつり上げます。水平を保ちながら徐々に上げていきます。
移動完了。さらに頑丈な台に据え付けます。つり上げた胴体部分の下に、膝から下にあたる部分のフレームを装着。これでヤマのひとつを越えました。これから他の部位を組み上げていきます。
準備作業
仮組み時に寸法などを決定した鉄骨フレームが博物館に到着。バックヤードで胴体部分への組み付けを行いました。また展示室ではスペースを空けるため、マメンチサウルスを移動させました。
バックヤードで胴体部分の組み上げ。実物化石に見合う頑丈なフレームが到着。胴体~腰の部分の骨化石を取り付けます。
胴体部分の組み付けが完了。バックヤードでの組み付けと移動の準備作業が終わりました。いよいよ展示室へ運び込んで、据え付けと残りの部位の組み上げです。
1階常設展示室にやぐらが組まれました。今回のカマラサウルスは、常設展示室1階「恐竜の世界」ゾーンの「竜脚類」エリアに仲間入りします。
マメンチサウルスの頭部を取り外す。「竜脚類」エリアでの場所を空けるため、マメンチサウルスに移動してもらうことになりました。