標本データベース(2024年7月12日更新)
フクイベナートル・パラドクサス
標本データ
- 標本名
- フクイベナートル・パラドクサス
- Fukuivenator paradoxus
- 分類
- 竜盤類 獣脚類 テタヌラ類 テリジノサウルス類
- 時代
- 中生代 前期白亜紀
- 産地
- 福井県勝山市北谷町
- 地層
- 手取層群 北谷層
関連項目
これはなに?
福井県勝山市の発掘現場で見つかった小型の獣脚類です。全身の70%程度の骨が見つかりました。
概説
最も原始的なテリジノサウルス類の一種と考えられる小型の獣脚類です。2007年に発見され、約2年間にわたるクリーニングの結果、頭骨を含む全身の約70%におよぶ骨が見つかりました。頭部が小さく首が長い点は草食恐竜によく似ていますが、手足のかぎ爪は肉食恐竜と同じように鋭く発達しています。加えて歯が円錐形でふちのギザギザ(鋸歯)がないなどの特徴から、雑食性であったと推定され、肉食性から草食性への変化の途中の段階だったと考えられています。 フクイベナートルの脳函(脳が収まる骨)をCTスキャナで撮影したところ、脳や内耳の形が再現できました。脳の大きさは進化的な獣脚類と比較するとあまり大きくありませんが、匂い情報を処理する嗅球がとても発達しています。このことから、フクイベナートルは嗅覚がするどかったと考えられます。
展示マップ
展示室1階 恐竜の世界 > 福井県の恐竜