福井県立恐竜博物館は本日、2008年度発掘成果について記者発表いたしました。
第三次恐竜化石発掘調査の2008年度の発掘終了後のクリーニング作業において、先日発表した小型獣脚類のものと思われる数多くの追加標本を発見する事ができました。これにより全体の60%にあたる骨化石が、また右脚部についてはほとんどの骨化石がそろった事になりました。右脚部についてはすでに復元を行っています。
また、これらの中には脳函(脳が納められていた部分)化石がありました。これはドロマエオサウルス類としては日本初の発見です。脳からの神経が通っていた穴が確認できるほど保存状態が良好で、今後の恐竜研究において非常に貴重な資料といえます。
発掘作業は2010年度までも継続して行われる予定です。今回の小型獣脚類の追加標本や、さらなる発見におおいに期待がふくらみます。
今回発表した小型獣脚類(ドロマエオサウルス類)の実物化石については3月20日㈮㈷から4月5日㈰までの期間限定で一般公開いたします。参考として小型羽毛恐竜であるシノルニトサウルスの生体復元模型も展示します。展示場所は恐竜博物館1階「日本各地の恐竜化石」コーナーです。チンタオサウルスとあわせ、ぜひこの機会にご覧になってください。