福井県立恐竜博物館は本日、2008年度発掘についての成果を記者発表いたしました。
今年が2年目となる第三次福井県恐竜化石発掘調査の発掘は、2008年7月14日から9月6日まで、勝山市北谷町にて行われました。調査では、鳥脚類の幼体の歯骨・上顎骨や竜脚類の脊椎骨、また上下2層にわたって足跡化石面が発見されました。これらを含む脊椎動物化石は約800点になります。
鳥脚類の歯骨(下あごの骨)は非常に小さなもので、生後間もないものと推測されます。上顎骨(上あごの骨)は歯骨よりは大きく、成長段階の違いと考えられます。これらがフクイサウルスのものかどうかは研究の成果を待たなければなりません。竜脚類については2007年度発掘の竜脚類との同定のため、また足跡化石は恐竜の行動を明らかにするためとても貴重な発見といえます。
さらに、来月から昨年に引き続きタイで行う恐竜化石発掘調査についても発表を行いました。昨年の調査では、獣脚類(肉食恐竜)の頭骨など恐竜化石を約200点、そのほかの脊椎動物化石を約1,400点採集しており、今年も大きな成果が期待できます。館ではタイからの発掘リポートを今年も随時お知らせする予定です。