福井県立恐竜博物館は本日、2007年度発掘成果について記者発表いたしました。
第三次恐竜化石発掘調査の初年度である2007年調査では、1,200点もの脊椎動物化石を採集することができました。
まず大きな発見は、小型獣脚類の骨化石が密集したブロック状の岩です。末節骨、趾骨、仙骨など20個以上の化石が含まれています。種類の特定まではできませんが、フクイラプトルの幼体あるいは別の種類の小型獣脚類と考えられます。これらは同じ個体のものであると考えられ、このような密度の高い状態での産出は国内初であり非常に貴重な発見です。
また、竜脚類では先日の竜脚類の上腕骨、尺骨、右大腿骨発見に続き、クリーニング作業によって尺骨、腸骨(推定)、恥骨(推定)、坐骨(推定)が追加で確認されました。さらにこれも国内初である「胃石」を発見しました。胃石は恐竜の消化を助けたとされるもので、竜脚類の生態を知る上でとても重要です。
発掘作業は来年度以降も継続して行われます。今回確認された新たな小型獣脚類や、竜脚類など、追加標本におおいに期待がふくらみます。
大腿骨、上腕骨、尺骨については3月22日(土)から常時展示し、腸骨、胃石、小型獣脚類については3月24日(月)~4月6日(日)までの期間限定で一般公開いたします。展示場所は恐竜博物館1階「日本各地の恐竜化石」コーナーです。