福井県立恐竜博物館は2010年度開館10周年を迎え、常設展示において一部の標本・骨格・展示の入れ替えを行いました。以下に代表的なものをご紹介します。
ティラノサウルスのロボット
今回のリニューアルで一番目をひく展示物は、このティラノサウルスのロボットでしょう。ドーム型の広々とした常設展示室ほぼ中央に2本足で立ち、激しい動きで来館者を威嚇しています。
7mをこえる巨体がブンブンと動くようすは、かなりの迫力です。でも足は固定されていますので、襲いかかることはありません。ご安心を。
カマラサウルスの産状
先にアメリカから購入したほぼ完全な竜脚類カマラサウルスの骨格化石ですが、現地で発見されたままの状態の複製を展示しました。地下1階、ダイノストリートの奥にあります。
背骨をそらせて頭部と尻尾をくっつける「海老ぞり」の状態、いわゆる「死のポーズ」です。ひとつひとつの骨が大きく、迫力がありますね。
「福井県の恐竜」コーナー
発掘調査の進展にともない「福井県の恐竜」コーナーを大きく広げました。
鳥脚類「フクイサウルス」、獣脚類「フクイラプトル」、小型獣脚類ドロマエオサウルス類、竜脚類「フクイティタン」という、福井産の4体の化石標本と復元骨格(フクイティタンは骨化石のみ)を展示しています。
新しい福井の恐竜たち
「福井県の恐竜」コーナーに正式に展示されることになった、ドロマエオサウルス類とフクイティタンの標本は見逃せません。
これらはまさに、第三次恐竜化石発掘調査の成果です。開館時には無かったことを考えると、研究機関でもある当館の活動を象徴しているとも言えます。
恐竜全身骨格の入れ替え
写真は新たに購入した、ロシア産の鳥脚類オロロティタンの全身骨格です。この恐竜をはじめいくつかの恐竜が入れ替えが行われ、当館の恐竜全身骨格は全部で40体となりました。
入れ替えについては基本的に同系統でより質の高い標本を選んでいます。さらに「実物大の恐竜図鑑」が充実しましたね。
もちろんこれら以外にも、獣脚類頭骨など標本の追加・入れ替え、解説パネルなど展示器具の更新も多々行っています。また、昨年度後半から行ってきました追加更新などもあります。ぜひ実際に見てお確かめください。
- 恐竜ロボット「フクイラプトル」がやってきた!(2010/03/11)
- 恐竜映画ごあんない(2010/03/27)
- 博物館の海外研究活動紹介パネルを設置しました(2010/04/08)
- 休憩ひろば「ティラノガーデン」をオープンしました(2010/04/21)
- 10周年での常設展示リニューアルのご紹介(2010/07/15)
- 「生命の歴史」ゾーンに標本を追加しました(2011/02/25)